本殿まで下っていく神社は日本に3社だけ!?日本三大下り宮と下る意味について詳しく解説

日本に3社だけ、本殿まで下る神社があると言うことはご存知でしょうか。

実は、参道を上って神域に入る神社が多い中で、社殿へ向かって「下っていく」形の神社はとても珍しいとされています。

そこでこの記事では、日本三大下り宮として知られる3社(一之宮貫前神社・鵜戸神宮・草部吉見神社)を紹介しながら、なぜ“下る参道”が生まれたのか、その意味や背景もわかりやすく解説します。

下る参道とは?下り宮が珍しい理由と「下る意味」

下る参道とは、鳥居や参道入口よりも拝殿・本殿が低い位置にあり、参拝の動線が「下って」神域へ入っていく形のこと。

こうした配置の神社は「下り宮」とも呼ばれ、旅好きの間では“わざわざ下ってお参りする”体験そのものが見どころになります。日本三大下り宮としてよく挙げられるのは、群馬の一之宮貫前神社、宮崎の鵜戸神宮、熊本の草部吉見神社の3社です。

とはいえ、「下る参道=この3社しかない」と断言できるわけではありません。たとえば出雲大社も“下り参道”として公式の観光案内で紹介されています。

そのため本記事では、旅行の切り口として定着している「日本三大下り宮」という括りで“3つ”を紹介しつつ、下る意味を読み解いていきます

下る意味とは?

下る意味は、主に次の3つの見方ができます(どれか一つが正解というより、土地の事情と信仰が重なった結果と考える方が自然でしょう)。

  • 地形由来:谷・洞窟・湧水など「低い場所の聖地」に社殿が置かれた
  • 心の所作:上るよりも、身体が自然に慎重になり、気持ちが整いやすい
  • 境界の演出:明るい日常から、少し沈み込むように静かな神域へ“切り替わる”

下る参道は、歩くほどに景色が“開ける”というより“深まる”感覚が出やすいのも特徴です。旅行に行くなら、足元の安定感がとても重要になります。次の表を目安に、行き先のイメージをつかんでください。

参道のタイプ 体感の特徴 旅行のコツ
上る参道(一般的) だんだん景色が開ける、高揚感 休憩ポイントを決めてゆっくり
下る参道(下り宮) 静けさが増す、神域に沈み込む感覚 滑りにくい靴、手すり活用、帰りの上り対策

日本三大下り宮その1 一之宮貫前神社の下る参道(群馬)

一之宮貫前(ぬきさき)神社は、参道を上って総門へ至ったあと、石段を下った位置に社殿がある“くだり参道”が公式にも説明されている神社です。

初めて行くと、総門をくぐった瞬間に視界がストンと落ち、「ここから下るの?」という驚きが旅の記憶として強く残ります。

http://nukisaki.or.jp/index.html

見どころは、下る動線がつくる独特の舞台感。石段を下り切った先に、国指定重要文化財の社殿群が整然と見えてくるので、写真好きにも相性がいいです(下りながら社殿を正面に見下ろせる構図が作りやすい)。

境内での楽しみ方のポイントはこちら。

  • 総門をくぐったら、一度立ち止まって“下りの景色”を眺める
  • 下りは急がず、手すりがある区間は積極的に使う
  • 参拝後は「上って戻る」ので、体力配分は下りより帰路を基準に
項目 目安
特徴 総門の先で参道が下る「くだり参道」
周辺で組みやすい観光 富岡製糸場エリア(車移動が便利)
50代向けのコツ 下りより「帰りの上り」を想定して休憩を

旅行の組み立てとして、富岡製糸場とセットにしやすい立地なのも強みです。

日本三大下り宮その2 鵜戸神宮の下る参道(宮崎)

鵜戸神宮は、海沿いの断崖と洞窟のロケーションが圧倒的で、「下る参道」が景色のドラマを完成させている神社です。

一般的な神社が山や高台へ上っていくのに対し、鵜戸神宮は崖に沿うように下って本殿へ向かう参拝体験が特徴だと観光案内でも紹介されています。

https://www.udojingu.or.jp/

ここでの“下る意味”は、とても分かりやすく体感できます。朱色の欄干、潮の匂い、洞窟の陰影。日常の明るさから、少しずつ別世界へ移るスイッチが、階段を下るほどに入っていく感じです。

足腰に不安がある方ほど、下りは慎重に、そして参拝後の上りは小休止を挟むのが満足度を上げるコツになります。

鵜戸神宮の参拝路(八丁坂)は段数や距離の説明も公式にあり、階段が長い区間があることは事前に把握しておくと安心です。

鵜戸神宮で外せない楽しみ方。

  • 洞窟内の本殿という非日常感を、到着直後に深呼吸して味わう
  • 天候と波の音で体感が変わるので、雨天時は滑り止め重視
  • 階段の上り下りを前提に、荷物は軽め(小さめショルダーが楽)
項目 目安
特徴 崖沿いに下って洞窟の本殿へ(下り宮として紹介)
歩き方の注意 長い石段の区間があるため無理しない
50代向けのコツ 参拝後の上りに備え、途中で水分補給

日本三大下り宮その3 草部吉見神社の下る参道(熊本)

草部吉見神社は、鳥居から百数十段下ったところに社殿がある「下り宮」として、自治体の観光ページでも紹介され、鵜戸神宮・貫前神社と並んで“日本三大下り宮”と呼ばれる存在です。

つまり「日本に3つだけの下る参道の神社」という表現は、旅行文脈ではこの3社を指すことが多い、という根拠がここにあります。

https://asotakamori-kanko.com/sightseeing/%E8%8D%89%E9%83%A8%E5%90%89%E8%A6%8B%E7%A5%9E%E7%A4%BE/

特徴は、森の中へ静かに沈んでいくような参道。観光案内では下りの石段が約130段と説明されており、写真で見る以上に“下っていく距離感”を味わえます。

下り終えたところに社殿があり、周囲の木立の気配が濃くなるので、鵜戸神宮のような絶景型とは別の「深い静けさ」が刺さるタイプです。

参拝を楽しむポイントをまとめます。

  • 下りは膝に来やすいので、歩幅を小さくしてゆっくり
  • 雨の日は苔や落ち葉で滑りやすいので、登山靴寄りの靴が安心
  • 参拝後の上りで息が上がるのは普通、途中で止まって景色を楽しむ
項目 目安
特徴 鳥居より低い場所に社殿、下り宮
階段の目安 下り石段 約130段と案内
周辺の広げ方 阿蘇・高千穂方面の旅の途中に組み込みやすい

 

三大下り宮を旅するコツ 下る参道は「帰り」が本番

三社を比べると、下る参道の意味が“景色”として立ち上がってきます。貫前神社は「一度上ってから下る」構造の意外性、鵜戸神宮は「海と洞窟へ下る」劇的な体験、草部吉見神社は「森へ沈む」静けさ。

どこも共通して言えるのは、下るときは気分が上がって足が速くなりがちで、実は帰りの上りが体力勝負ということです。

旅行好きの方におすすめの、無理のない楽しみ方はこちらです。

  • 旅の目的を「御朱印やご利益」だけにせず、「下る参道を歩く体験」に置く
  • 写真は下りで撮りすぎない(帰りの上りで息が整ってから撮るのも手)
  • 階段が多い日は、同日に詰め込みすぎず、温泉やカフェをセットにする

最後に、下る参道の旅チェックリストです。

  • 滑りにくい靴(雨予報なら必須)
  • 両手が空くバッグ
  • 上りで休めるよう、飲み物は少量でも持つ
  • 帰りの運転がある日は、階段後に無理して歩き回らない

まとめ

下る参道の神社として「日本に3つだけ」と語られるのは、一般に“日本三大下り宮”と呼ばれる一之宮貫前神社・鵜戸神宮・草部吉見神社のことです。

下る参道には、地形の必然だけでなく、神域へ入る気持ちの切り替えや、静けさへ沈み込む体験価値が重なります。

下り以上に「帰りの上り」を見越したペース配分が満足の鍵。次の旅で、あえて“下ってお参りする”一本を目的にしてみると、神社旅の奥行きが一段増します。