機能性と品質の高さで知られるアウトドアブランド「モンベル」。登山やキャンプを楽しむ中高年男性を中心に愛用者が多い一方、ネットでは「モンベルおじさん=ダサい」という風潮も目立ちます。
なぜ、実用性を重視しているはずのスタイルが揶揄されてしまうのでしょうか?この記事ではその背景や、誤解により生まれた“悲劇”に迫りながら、どうすればカッコよく着こなせるのかを徹底解説します。
モンベルおじさんとは?揶揄の背景にあるもの
「モンベルおじさん」という言葉がSNS上で見かけられるようになりました。中高年男性がモンベルを愛用しているだけで、なぜ揶揄されるのか――その背景を深掘りしながら、現代社会の偏見やズレを見つめ直します。
SNSで話題の「モンベルおじさん」とは
「モンベルおじさん」とは、日常生活でモンベル製品を着用する中高年男性を指すネットスラングです。
主にTwitter(現X)やInstagramなどで登山用の防水ジャケットやリュックを普段使いしている姿が投稿され、軽い揶揄やネタとして扱われるようになりました。
特に以下のようなアイテムが対象になりやすい傾向があります。
よく見られるアイテム | 特徴 |
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ゴアテックスジャケット | 機能性抜群だが、見た目は地味 |
大容量バックパック | 街中ではオーバースペックに見えることも |
サファリハット | アウトドアでは必須でも、日常では浮きがち |

こうした装いが「日常には馴染まない」「登山帰りみたい」といった印象を与えてしまい、“ダサい”というレッテルにつながっています。
なぜ“ダサい”と揶揄されるのか?
原因は主に2つあります。
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実用重視でファッション性が二の次
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全体が似たようなスタイルになりがち(量産型)
中高年層は若者のように流行を追うよりも、耐久性・撥水性などの機能性を優先する傾向があります。その結果、見た目が似通いやすく、いわゆる「おじさんっぽさ」が際立ってしまうのです。

色味も「黒・グレー・カーキ」など無難なトーンを選ぶ傾向があり、アクセントがない分、“地味”=“ダサい”と捉えられてしまう場合も。
“悲劇”とまで言われる理由
SNSでのネタ投稿がきっかけとなり、実際に愛用している人が「自分も笑われているのか」と傷つくケースもあります。
機能性や価格を考えた上で真剣に選んだ服装が“ネタ”にされることへの虚しさ──これこそが「モンベルおじさんの悲劇」なのです。
また、モンベルの服はアウトドアシーンでは非常に頼れる存在。命を守ることさえあるギアが「街中では浮くから」という理由で避けられるのは、ブランド本来の価値と大きなギャップがあるといえるでしょう。
本当にモンベルはダサいのか?機能美とブランド哲学
実際のところ、モンベルの製品は高品質で機能性に優れ、多くの支持を集めています。“ダサい”とされるのは外見だけで判断された結果かもしれません。ブランドの本質を改めて見直してみましょう。
モンベルのコンセプト「Function is Beauty」
モンベルの創業理念は「Function is Beauty(機能美)」です。
必要な機能を追求した結果としての美しさを信じ、無駄のないデザインを一貫して貫いています。
たとえば…
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雨を完全に弾くレインウェア
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極寒にも耐えるダウンジャケット
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片手で開閉できるバックパック
など、どれも「目的のための合理性」が形になったものです。
海外でも評価される機能性と品質
モンベルは日本国内だけでなく、アメリカ・ヨーロッパ・アジア各国でも展開されており、プロの登山家や冒険家からも高い信頼を得ています。
日本の製品基準を基にした細部へのこだわりや品質管理は、他国のアウトドアブランドと比較しても遜色ありません。

「見た目だけじゃない」ことを証明するブランドだといえるでしょう。
“おじさん”だからこそ似合うスタイルもある
30代・40代の若者には出せない「渋さ」「信頼感」は、年齢を重ねたからこその魅力。モンベルのシンプルなデザインは、逆に“歳を重ねた大人の落ち着き”と調和します。
また、体型をカバーする立体裁断や余裕あるシルエットは、中年以降の体にもフィットしやすく、スタイル全体をスマートに見せることも可能です。
モンベルおじさんにならない着こなし術
機能的なウェアをおしゃれに見せるには、ほんの少しの工夫がカギです。ここでは「街でも浮かない」「他人と差がつく」実践的な着こなし術をご紹介します。
アウトドアと日常で差をつける着こなしのコツ
モンベルは「使う場面」に合わせて着方を工夫することで、印象が大きく変わります。
例:
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山では全身モンベル → 街中ではアウターだけモンベル、パンツはデニム
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ハットは登山限定 → 街ではニットキャップやキャップに変える

「全部モンベル」にしないことが、ファッション性を損なわない鍵になります。
色合わせとサイズ感が印象を変える
ベーシックな色が多いモンベルこそ、差し色の小物やジャストサイズ選びが重要です。
アイテム | コツ |
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インナー | 明るめカラーで抜け感を |
パンツ | テーパードシルエットで足元スッキリ |
靴 | トレッキングシューズよりスニーカーが街向き |

少しの工夫で、「機能的なのにダサくない」印象を作れます。
若者にウケる「脱・量産型コーデ」への工夫
「モンベル=おじさん」と見られがちな最大の理由は、“みんな同じ”ように見える点です。
そこで、個性を出す小物づかいがポイントになります。
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カラフルなサコッシュ
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ハンドメイド風のネックウォーマー
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ベレー帽やメガネなどで“知的アウトドア風”
こうした“遊び心”を足すことで、若者世代からのウケも一変します。
ネットの声と実際の評価にギャップあり?
SNSでは拡散されやすい“ネタ化”が先行し、本質が見えにくくなることもあります。本当にダサいのか、リアルな評価と照らし合わせて“真実”を掘り下げます。
SNSとリアルの認識の違い
SNSでは“ネタ化”されがちですが、現実の街では「別に気にならない」「むしろちゃんとしている」などの声も多数あります。
SNS:「モンベルおじさん=量産型で地味」
リアル:「清潔感がある」「ちゃんとした装備で安心感がある」

このギャップは、情報が偏りがちなSNS特有の現象だといえるでしょう。
機能重視派のリアルな声
実際にモンベルを愛用している人の声を聞くと、以下のような意見が目立ちます。
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「寒くないし濡れない、最高」
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「登山でも使えるのに1万円台、コスパ抜群」
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「“ダサい”って言ってる人、機能知らないだけじゃ?」
こうした声は、モンベルを本当に使い込んだ人だからこそ出るリアルな評価です。
ブランドを選ぶのは「誰の目を気にするか」による
「ダサい」と言われて気になるのは、他人の目を気にしているから。
逆に「自分が心地よく過ごせるか」を最優先にすれば、ブランド選びの基準も変わってきます。
機能性や快適さを重視する人にとって、モンベルは“正解”であることは間違いありません。
まとめ:モンベルおじさんの悲劇は“誤解”かもしれない
モンベルおじさん=ダサい、という風潮には確かに一理あります。全身同じブランド、無難な色味、街中で浮く装備──そのまま着れば“量産型”に見えてしまうのは事実です。
しかし、それはモンベルがダサいのではなく、「使い方」や「見せ方」に工夫が足りないだけかもしれません。
モンベルは世界にも通用する品質と理念を持つブランド。少しの工夫で「カッコよく、機能的な装い」が可能です。“悲劇”ではなく、“誇り”として着こなしましょう。