2025年10月期、TBS火曜ドラマ枠で放送され、SNSでも毎週トレンド入りを果たしていた『じゃあ、あんたが作ってみろよ』がついに最終回を迎えましたね。
竹内涼真さん演じる「昭和脳・モラハラ気味な彼氏」勝男と、夏帆さん演じる「自立しようともがく彼女」鮎美。

二人の凸凹な関係性が、料理を通してどう変化していくのか、私も毎週ハラハラしながら見守ってきました。
特に話題になっているのが、その「結末」です。「えっ、まさかそっち!?」とテレビの前で声を上げてしまった方も多いのではないでしょうか? ハッピーエンド至上主義のドラマ界において、今回のラストは非常に挑戦的であり、視聴者の間でも賛否両論が巻き起こっています。
この記事では、衝撃の最終回あらすじ(ネタバレあり)と、二人が選んだ「別れ」という選択の意味、そして竹内涼真さんと夏帆さんの名演に対する視聴者の声を徹底解説します。
【ネタバレ】最終回で描かれた勝男と鮎美の「復縁しない」選択とは
最終回の最大の焦点は、なんといっても勝男(竹内涼真)と鮎美(夏帆)の関係がどう決着するかでした。物語の中盤から、勝男は自分の至らなさを自覚し、鮎美のために不器用ながらも料理に挑戦し、家事に向き合う姿が描かれてきました。「これなら復縁もありえるのでは?」と期待した視聴者も多かったはずです。
しかし、ドラマが提示した答えは「それぞれの道を歩む」という選択でした。
最終話、勝男は鮎美のために、彼女が一番好きだった「特製スパイスカレー」を完璧に再現して振る舞います。以前の勝男なら「俺が作ってやったぞ」と恩着せがましくなるところですが、今回の彼は違いました。
「鮎美の笑顔が見たい」という純粋な思いだけでキッチンに立ったのです。その姿に、鮎美も涙を流しながら「美味しい」と答えます。このシーンだけを見れば、完全に復縁へのフラグに見えました。
けれど、食後の静かな会話の中で、鮎美は告げます。「勝男くんが変わったのはわかる。でも、私はもう、誰かのために自分の人生を調整するのはやめたいの」。それは、勝男を嫌いになったからではなく、自分自身の足で立つための決断でした。
勝男もまた、その言葉を静かに受け入れ、「お前がいなくても、俺はちゃんと飯を食って生きていく」と返します。
二人が笑顔で手を振り、別々の方向へ歩き出すラストシーン。そこには恋愛ドラマによくある甘いキスも抱擁もありませんでしたが、互いを一人の人間として尊重し合った、ある意味で「最高のハッピーエンド」だったのかもしれません。

これまでの火曜ドラマのセオリーを覆す、非常にリアリティのある大人の幕引きでした。
なぜ賛否両論?視聴者が感じた「モヤモヤ」と「納得」の正体
放送終了直後から、X(旧Twitter)などのSNSでは「#じゃああんたが作ってみろよ」のタグで感想が溢れかえりましたが、その内容は真っ二つに割れていました。
この「賛否両論」こそが、本作が単なるラブコメではなく、現代のパートナーシップを鋭く描いた作品であることの証明だと言えます。
まず「否定派(復縁してほしかった派)」の意見として多かったのが、「勝男があんなに変わったのに報われないのが辛い」という声です。
物語の序盤、確かに勝男は視聴者をイラつかせるキャラクターでしたが、竹内涼真さんの愛嬌のある演技と、脚本の巧みな構成により、後半にかけて「憎めない奴」から「応援したい奴」へと変貌を遂げました。
一生懸命に料理を覚え、自分の非を認めた勝男に対し、「一度くらいチャンスをあげてもいいのでは?」という親心のような感情を抱いた視聴者が多かったようです。「ドラマくらい夢を見させてほしい」という切実な声も散見されました。
一方で「肯定派(別れて正解派)」からは、「リアリティがあって素晴らしい」「安易に復縁させない脚本に拍手」という絶賛の声が上がっています。
現実問題として、一度生じた心の溝や価値観のズレは、相手が多少変わったからといってすぐに埋まるものではありません。もしここで復縁していたら、「結局、女性が折れて受け入れる」という古い価値観への回帰になってしまったかもしれません。

鮎美が自分の人生を最優先に選んだことは、多くの女性視聴者にとって「エンパワーメント(勇気づけ)」となる結末でした。
また、原作ファンからもこの結末はおおむね好意的に受け入れられているようです。原作のエッセンスである「他者への想像力」や「自立」というテーマを、ドラマオリジナルの展開で見事に昇華させたと言えるでしょう。

どちらの意見も「二人の幸せを願う」からこその熱量であり、それだけ視聴者がキャラクターに感情移入していたことが分かります。
竹内涼真と夏帆が体現した「新しい男女の距離感」と役者魂
本作の成功は、主演の竹内涼真さんと夏帆さんの圧倒的な演技力なしには語れません。特に竹内涼真さんの「勝男」というキャラクターの作り込みは凄まじいものがありました。
これまでの竹内さんといえば、爽やかな好青年や熱血漢のイメージが強かったですが、今回は「無自覚な上から目線」を持つ、いわゆる「残念な夫候補」をリアルに演じました。
第1話での、鮎美が作った料理に対して無神経なダメ出しをするシーンの憎たらしさといったら! しかし、物語が進むにつれて見せる情けない表情や、料理に失敗して落ち込む背中、そして最終回で見せた憑き物が落ちたような穏やかな笑顔。
このグラデーションを自然に演じ分け、「勝男」という人間を愛すべきキャラクターに育て上げたのは、竹内さんの役者としての懐の深さゆえでしょう。
対する夏帆さんも、受けの芝居が本当に素晴らしかったです。鮎美は感情を爆発させるタイプではありませんが、日々の小さなストレスや違和感が積み重なっていく様子を、視線の動きやため息ひとつで表現していました。
特に最終回の別れ話のシーン。言葉を選びながら、でも意志の強さを宿した瞳で勝男を見つめる表情は、多くの視聴者の涙を誘いました。「好きだけど、戻れない」という複雑な心情を、説明セリフに頼らずとも伝えてくる演技力には脱帽です。
二人が体現したのは、恋愛関係が終わっても人間関係は続いていくという「新しい男女の距離感」です。
恋人夫婦という枠組みを超えて、一人の人間同士として認め合う。そんな難しいテーマを、シリアスになりすぎず、どこかコミカルで温かいトーンで描き切れたのは、竹内さんと夏帆さんの相性の良さと、お互いへの信頼感があったからこそだと思います。

視聴者からは早くも「この二人の掛け合いをもっと見たい」「スピンオフでその後が見たい」というロスを嘆く声が続出しています。
まとめ
ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の最終回について、結末のネタバレと視聴者の反応、そして主演二人の演技についてまとめました。
復縁せずに別々の道を行くという「ビターエンド」でしたが、それは決して悲しい結末ではなく、勝男と鮎美がそれぞれ自分らしく生きるための「新しいスタート」だったと感じます。安易なハッピーエンドに逃げず、現代のパートナーシップのあり方を問いかけた本作は、間違いなく2025年を代表する名作ドラマの一つとなりました。
もしかすると、数年後に成長した二人がどこかで再会する…なんていうスペシャルドラマがあるかもしれません。

そんな未来を想像しながら、今はロスを噛み締めたいと思います。
