「KENZOは時代遅れでダサい?」今こそ再注目される理由と着こなし術

一時期、虎のロゴや大胆な柄で一世を風靡したファッションブランド「KENZO」。そんなKENZOに対し、最近では「時代遅れかも」と感じている人がいるようです。

SNSやファッション系掲示板では、「もう着てる人見ない」「ロゴ物がダサくなった」といった声も見かけます。でも本当にKENZOは古くなってしまったのでしょうか?

実は、デザイナーの交代やブランド戦略の見直しなどを経て、今再評価されつつあるのも事実です。本記事では、KENZOがなぜ「時代遅れ」と言われるようになったのか、その理由と現状、そして今こそ注目したいKENZOの魅力や着こなし方について詳しく解説します。

KENZOはなぜ「時代遅れ」と言われるのか?

かつての流行ブランドであるKENZOが、なぜ「時代遅れ」と見なされることがあるのでしょうか?その背景には、ロゴブームの反動やファッション業界の急速なトレンド変化、SNSの影響などが絡んでいます。

ここではその理由を掘り下げて解説します。

過去のロゴブームとその影響

KENZOの虎ロゴは2010年代前半、ファッション界を席巻しました。SNSやセレブの着用で瞬く間に人気が爆発したのです。しかし、あまりにもロゴ推しが強かったために、ファストファッションブランドなどにも類似品が大量に出回り、「KENZO=虎ロゴ」のイメージが固定化されてしまいました。

結果的に、「あの頃のロゴはもう古いよね」という意識が一部で根付いてしまったのです。

ストリートからラグジュアリーへ?立ち位置の迷い

KENZOはラグジュアリーブランドにカテゴライズされながらも、ストリート寄りのデザインが多く、「高級ブランド」としての明確な立ち位置が希薄でした。価格帯やデザインが曖昧であることから、他のハイブランド(LOUIS VUITTONやGUCCIなど)に比べて“中途半端”と評価されることも。これも「時代遅れ」という印象を持たれる一因となっています。

SNSでの評価と世代間のギャップ

Z世代を中心とした若年層には、KENZOは「親世代が流行らせたブランド」というイメージがあるようです。TikTokやInstagramなどでは、過去のロゴブームに触れて「懐かしい」といったコメントが見られることもあり、ブランドイメージの更新が追いついていない印象を与えています。

このようなSNS上の評価も、時代遅れと見なされる背景になっています。

実は今が狙い目?KENZOの再評価ポイント

そんな中、KENZOは今、再び注目を集めています。特にNIGOが手掛けるコレクションには、ファッション通の間で「今のKENZOはアツい」との声も。ここでは、KENZOが見直されている理由や、おすすめのアイテムについて紹介します。

NIGOによるデザイナー交代と新生KENZO

2021年、A BATHING APEの創設者として知られるNIGOがアーティスティック・ディレクターに就任したことで、KENZOは大きく方向転換しました。

NIGOの手腕により、過去のアーカイブを活かしながらも、現代のストリート感覚を取り入れたコレクションが次々と発表されています。その結果、KENZOは若者だけでなくファッション業界全体から再注目される存在になりつつあるのです。

再注目されるアイテムやコラボシリーズ

NIGOの就任後は、和柄やフローラルモチーフなど、KENZO本来の美学を再構築したアイテムが登場しています。また、国内外のアーティストやブランドとのコラボも増え、新たなファン層の獲得に成功。ロゴ一辺倒だった過去から脱却し、着る人の個性を引き立てるアイテムが多数展開されています。

ファッション業界での立ち位置の変化

再評価の波は、ファッション業界のメディアやバイヤーからの反応にも表れています。KENZOの新作はパリ・ファッションウィークでも好評を博し、特にアジア市場では人気が復活傾向にあります。

単なる“懐かしのブランド”ではなく、進化し続ける存在として、再びその名が語られるようになってきました。

KENZOを「ダサく見せない」着こなし術

KENZOの魅力を最大限に引き出すためには、着こなしにひと工夫が必要です。ただブランドを着るのではなく、自分のスタイルに合った選び方やコーディネートを心がけることで、一気に「おしゃれ」に見せることができます。

アイテム選びで避けるべきポイント

KENZOで避けたいのは、「いかにも昔のロゴ物」と分かるアイテム。特に派手すぎる虎ロゴや、配色の古さが目立つものは敬遠されがちです。

代わりに、今のKENZOが展開するシンプルで洗練されたデザインや、刺繍や素材感にこだわったものを選びましょう。キーポイントは「ブランド感よりも個性重視」です。

今っぽく見えるコーデの組み方

KENZOを今風に着こなすなら、上下でバランスを取ることが大切。例えば、KENZOの柄シャツに無地のパンツを合わせるなど、1点だけ主張のあるアイテムを使うのがコツです。

また、オーバーサイズで着るよりも、ややタイトめなシルエットにすることでスタイリッシュな印象に。モノトーンとの合わせ技もおすすめです。

他ブランドとのミックス術で差をつける

KENZOのアイテムは、他ブランドと組み合わせることで一層映えます。たとえば、ユニクロのシンプルなTシャツと合わせてKENZOのパンツを主役にしたり、スニーカーでカジュアルダウンさせるなどの工夫が効果的。

モード感とストリート感をバランスよくミックスすることで、「KENZOを着ている」ではなく「スタイルがある」と思わせることができます。

KENZOとは?ブランドの歴史と特徴

KENZOは、1970年に日本人デザイナー・高田賢三氏によってパリで創業されたブランドです。東洋と西洋の美意識を融合させたデザインが特徴で、華やかな色使いや大胆なパターンが話題となり、瞬く間に世界的な注目を浴びました。ここではまず、KENZOの成り立ちや独自性、そして今のブランドとしてのポジションを紹介します。

創業者・高田賢三のビジョンと影響

高田賢三氏は、日本出身ながらパリで活躍した先駆的デザイナーです。彼のデザインは、日本的な感性とパリのモード文化を融合させたもので、多様な文化背景を持つ人々から高い支持を得ました。

高田氏のビジョンは「ファッションは自由であるべき」。その言葉通り、KENZOの服には型にとらわれない遊び心が溢れていました。KENZOのアイデンティティの原点とも言える部分です。

KENZOが世界で注目された理由

KENZOが国際的に成功した理由の一つは、アジア人デザイナーとして初めてパリコレに本格参戦したことにあります。鮮やかな色彩、アジアンテイスト、ボリュームのあるシルエットは、当時のヨーロッパには新鮮な衝撃を与えました。

また、ブランドの象徴となる「ジャングル柄」や、後年流行する「虎のロゴ」も、印象的なデザインでファンを増やしました。

ブランドとしての現在地

高田氏の引退後、KENZOは複数のデザイナーによってリブランディングを繰り返してきました。2021年からはストリートウェアで世界的に知られるNIGO(ニゴー)氏がアーティスティック・ディレクターに就任。KENZOの伝統を尊重しつつ、現代的で若々しい感性を取り入れることで、再び注目され始めています。

まとめ

KENZOは、確かに一時的に「時代遅れ」と評されたことがありました。しかし、その背景には一過性のロゴブームやトレンドの変化があっただけで、ブランドそのものが劣化したわけではありません。むしろ今では、NIGOの加入によって新たな魅力を放ち始めています。

ポイントは、古いイメージに縛られず、今のKENZOをどう着こなすか。選び方やコーディネートの工夫次第で、KENZOは今でも十分に“かっこいい”ブランドです。時代遅れというレッテルを覆すのは、あなた自身のセンスかもしれません。

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